アドベンチャー
ある日、主人公が社員寮に戻ると、セーラー服姿のゆうれいが部屋を占拠していた。ゆうれいに同情した主人公は、同居することを許可してしまうのだった。…が、おとなしそうに見えたゆうれい。なぜか必要以上に主人公にベタベタしたがるし、勝手に会社に顔を出すわで、そのアクティブな行動はとどまるところを知らない。いつのまにやら事態はどんどん大事に!平和だったはずの日常生活はどこへ消えたのやら…。
藤原宗清は、哲学と中原中也、そして酒をこよなく愛する大学教授。そんな宗清が、ある日、教え子の豪御寺葵の運転する車に跳ねられ、病院に担ぎ込まれた。幸い命に別状なく病院のベッドで意識を取り戻した宗清だったが、頭の打ち所が悪かったのか、記憶喪失になり、あまつさえ自分が正義のヒーローだと思い込んでいた。病院も悪の秘密結社のアジトだと決め付け、往診に来る医師やナース、見舞客も敵の一味と勘違いする始末……。はたして、宗清は正常な自分に戻れるのだろうか?
夏休みを直前に控えたある日、卓也の元に、官能小説家の叔父が失踪したことを知らせる手紙が届く。その手紙には「未発表の『憂いの館の虜人』を見つけ出した者に、私の残したもの全てを相続させる」という気になる一文があった。卓也は、旅費も全て負担してもらえることから、叔父所有の小さな孤島に立つ古い洋館――「琥珀館」を訪ね、その叔父の残した謎解きに挑戦しようと考えた。早速、飛行機と船を乗り継いで、件の洋館に辿り着いた卓也を待っていたのは、怪しい微笑みをたたえる未亡人、フランス人形のような少女、琥珀館の一切を仕切る麗人ら数々の業を背負った者達だった。外界から閉ざされた洋館での生活に安らぎさえ感じる卓也だったが、次第に館...
七鬼太牙は、「淫渦」を突くことで女性を自在に操れる、恐るべき魔拳「淫渦芯拳」の伝承者。そんな彼の前に、その魔拳のもうひとりの使い手・御童志狼が現れた。ひとつの時代に淫渦芯拳の継承者はひとりきり。太牙は、淫渦芯拳の真の後継者を賭けて、志狼と継承者選抜の儀式に挑むことになった。その課題とは、とある閑静なニュータウンに住む、高貴で希少な獲物を争奪戦――、より貞淑で、より美しい人妻を狩り、淫らで恥知らずな牝奴隷に調教し、その完成度を競い合うものだった。
私立常盤学園に通う二年生、新見孝志は、雪女の伝承が残る「姫神山」で行われるスキー教室に参加することになった。雪道を走るバスに揺られ、目的地の姫神山が見えてきた。すると孝志は、初めて訪れる場所にも関わらず、何処か懐かしいような、例えようのない不思議な感覚にとらわれる。バスはそんな孝志のことなど知る由もなく、目的地に向かってひた走る。そして、現地に到着した孝志は、気分を取り直して白銀のゲレンデを初挑戦のスノーボードで滑り出すが……。
『まなぶくんの“おまじない”って、ほんとうにすごいねっ!』幼い昔……“おまじない”は本当にあると信じていた。“おまじない”は小さな魔法。 ちょっとした願いなら、かならず叶えてきた。それが幼い頃の小さな誇り。そんな少年時代から、10年以上の歳月が流れ 今では“おまじない”のことも、過去の記憶になりつつあった頃。学園最後の夏休み。のんびりと流れていた筈の時間は、知らぬ間に加速していた。――クラスメイトの転校。――隣に引っ越してきた同級生。別れと出会いをきっかけに、気になり始めた女の子たち。彼は、忘れかけていたモノを試そうと考える。果たして“おまじない”の力は……彼女との未来へ導いてくれるのだろうか?
──現代、煌びやかに輝く夜の街まるでデコレーションケーキのようなビルの谷間を一機のヘリが疾走していた。……なにかから逃げるように。それは突然のことだった。近代的な街並みと対照的な黒き竜が現れ──ヘリは墜落した。その積荷と共に……翌日、花月 洸は不思議なペンダントを手にしていた。石の中に黒い虹を閉じこめたようなその宝石はなんと、昨夜、空から降ってきたのである。その宝石──魔石、キューピッドペドロスは叶うはずがないと思っていた願いを次々と叶え、洸を驚かせる。しかし、時を同じくして現れた奇妙な男、2人──魔石の元の持ち主たる、ジュエリーシンジケート“我がカルテル”──そして、カルテルの裏切り者、叢神 八尋とその...