ボクと三人のお姉さま
作品情報
莫大な資産を保有する、世界的企業「神楽木グループ」の跡取りである主人公「神楽木旭(かぐらぎあきら)」。一族の家訓に従い、社会勉強のため親元を離れてごく一般的な生活を送っていました。そんな主人公の世話役は、主人公が幼い頃に亡くなった母親の妹、叔母の「剱崎茜(けんざきあかね)」。幼い頃から世話になっている、母親代わりの叔母とのごく普通の生活を送っている主人公は、ある日茜からそんな生活を一変させるような内容の話を告げられます。なんでも企業のトップである父、「神楽木鷹彦(かぐらぎたかひこ)」は大病を患っており、出来る限り早く後継者を決めなければならなくなってしまった事。主人公を後継者として指名するに当たって、血族経営を重んじている経営幹部達から強く求められているのは、次の後継者、すなわち主人公の子供の存在である事。その要求をクリアする為にも、主人公に「嫁選び」をしてもらいたいという事。そんな茜の話に、戸惑いを隠せない主人公。ごく普通の学生として生活をしている主人公は、嫁どころか彼女すら縁遠い学園生活を送っている状況。今の時点で嫁になってくれる相手など、見つける事は出来そうに無い。そう言う主人公に、茜は現段階で二人の「嫁」候補者がいる事を告げます。その二人と一緒に生活をして、結婚して上手くやってゆける相手かどうかをお互い確かめつつ、あわよくば子作りを、という事らしい。実際の結婚は学園卒業後ですし、それまでに発生する法に触れそうな所は、企業の力でクリアしますと、涼しい顔で怖い内容を告げてくる茜に、自分は拒否権はないのだろうなと諦めの心境の主人公。だが、余命幾ばくも無いと宣告された父親を安心させる為には、経営幹部達を納得させて自分が後継者に指名される必要があると考えます。そうして数日後、「嫁選び」を行う事になった主人公の家に、二人の女性がやって来ます。外資系企業の社長令嬢、「アストリッド・ノルドグレン」。大病院院長の娘、「山城若葉(やましろわかば)」。どちらも主人公の父親の伝から選ばれた女性、しかもだいぶ年上と知って、驚きと緊張の隠せない主人公。そんな主人公を前にして、二人は予想外の反応を見せます。「アタシの会社を大きくする為に、アタシと結婚しなさい!」と野望を隠さず迫ってくるアストリッド。「あらあら、まあまあ」と主人公に見入っていたかと思うと、いきなり抱きしめて頬擦りを始める若葉。二人の斜め上の反応に大混乱の状況に、ただただ翻弄される主人公。茜が取り仕切って、何とかその場は収まるが、これから始まる共同生活は予想以上に波乱含みのものになると主人公は確信する。同様の思いを抱いた様子の茜と一緒に、溜め息をつくのだった。